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インタビュー

2019.03.06

インタビュー vol.9 元プロサッカー選手 フランソアウド・セナ・デ・ソウザさん

アスリートjob インタビュー vol.9
元プロサッカー選手
フランソアウド・セナ・デ・ソウザさんFrançoaldo Sena de Souza

今の環境に感謝
ゼロから再出発できることの素晴らしさを伝えたい

 

アスリートJob’s EYE!

卓越したボールコントロール技術で「魔術師」「魔法使い」の異名を持つフランソアウド・セナ・デ・ソウザ(通称フランサ)さん。
ブラジル育ちのフランサさんから見て、日本のアスリートのセカンドキャリアはどう映っているのか。
あまりにも意外な回答に、言葉を失うほどの驚きがありました。
日本に長年住んでいるとなかなか実感できないことですが、今一度、自分の置かれている環境を見つめ直すきっかけになるのではと思います。

Q.フランサさんの幼少期について教えてください。
自分はブラジルのアマゾンで育ちました。
その中のマナウスという都市に住んでいて、ブラジルの中でも特に暑いところでした。 ワニ?も出ます(笑)
元々はマラニョン州で生まれましたが、父が働いていたセメント工場がマナウスにあったので、10歳位の時に移りました。
14歳になるまではサッカーチームには所属しておらず、放課後に遊びでサッカーをする程度でした。
当時好きだった選手はロマーリオです。アイドル的存在でした。
そのロマーリオとブラジル代表で2トップを組み、本当に興奮しましたね。
初めてサッカーチームに所属したのがナシオナルマナウスという17歳以下のプロチームです。
所属した初日の練習試合で1軍のチームに5点得点し、1日で1軍のチームに上がりました。
その年の全国大会でフラメンゴと試合して負けましたが、1点得点を決めました。
それが全国放映され、ECキンゼ・デ・ジャウーからオファーを受け、移籍しました。
そこで2部リーグで優勝して1部リーグに昇格し、サンパウロFCからオファーを受け、移籍しました。
Q.その後ドイツのチームにも所属しましたが、今も日本人選手が多く活躍しています。ドイツで成功するにはどうしたら良いか、アドバイスをお願いします。
ブンデスリーガでプレーしてから13年経っていて、2005年に柏レイソルに移籍したので、その頃と比べると変わっているかと思いますが、当時はフィジカルコンタクトが多く、ちょっとやそっとでは審判の笛は鳴らず、初めは苦労しました。
今は映像で見る限りでは、以前よりテクニカルになっていると思います。
とはいえ、アドバイスとして言えることは、フィジカル面を鍛えることです。
それには筋トレが重要です。プロにコーチしてもらうのではなく、自分で筋トレメソッドを掴んで、練習後に毎回筋トレをしていました。
それは特にチームに指示されてやっていたわけではなく、自主トレの一環です。
ヨーロッパの選手は、筋トレに関して深い知識があるので、そのチームメイトとジムに行き、トレーニングをして行く中でパーソナルトレーニングを組み立てて行くことができました。
Q.ブラジルと日本とのセカンドキャリアの違いは?
ブラジルでは「セカンドキャリア」という考え自体がありません。
そもそも、FEAT SPORTSのようなセカンドキャリアを支援してくれるような会社はブラジルにはないですね。
チームからは「金銭感覚をつけろ」程度しか言われません。
ブラジルは全体的に「働く」という感覚はないように感じます。
特に男性は怠ける傾向にあります。
サッカー選手に関しても、トレーニングしたくないという感覚は総じてあるように思います。
「働く」「社会貢献する」「奉仕する」という日本人のような感覚はないのではないでしょうか。

国民性なのか、明日生きているかわからない、そんな状況の中では「お金を稼ぎたい」というよりは「お金を持っている者から奪う」という感覚になってしまうのが現状です。
ですので、セカンドキャリアをどう築いていくか、というよりは明日どうやって生きようか、というのが現実です。
日本にいると、「ブラジル人はスキンシップが多いよね」とよく言われます。
それは、「明日また会えるかわからないから」です。
だから自分も出会いは一期一会だと強く思います。
そもそも、日本でセカンドキャリアを考えるのは「老後」を見据えているからじゃないかなと思います。

ブラジルでは長生きしても人生が空っぽだったら意味はないと思っていて、美味しいものを食べることが出来て、いい出会いがあって、その結果100歳まで生きられれば幸せ、という考え方をするブラジル人が多いです。
日本はいろいろな選択肢があり、とても恵まれていると思います。
ブラジルのサッカー選手は、20歳以下の大会で活躍できなかったら引退を視野に入れます。
働きながらサッカーも続ける、という選択肢はありません。
引退してもそのような環境の中、生きていかなくてはなりません。
しかし、サッカーで稼げなくてもまだチャンスはある、という環境が日本にはありますよね。
選択肢をどれだけ持てるか、これがポイントだと思います。
引退したら終わり、ではなくむしろ選択肢があることをハッピーに感じて欲しい。
Q.これからどのようなキャリアを築いていきますか?
幼少期をブラジルで過ごし、セカンドキャリアを日本で迎えたので、いろいろ葛藤もあります。
今は、このまま日本で日本代表のレベルアップに貢献したいし、世界に通用するストライカーを育てたいです。
それをどういう方法で、ということを今、Footbankという会社で模索しています。
会社の合宿に参加し、そこで共に働くメンバーとどう業務を進めていくべきかというチームビルディングも初めて経験しました。
信頼関係ってこんなに簡単に築けるのだな、という発見もあり、業務を通して日々いろんなことを学んでいます。
ブラジル人としての誇りを持ち、日本という素晴らしい国の架け橋になりたい、そう思える今の環境に感謝し、未来を見据えて走り続けたいと思います。